会長挨拶

第67回日本臨床細胞学会総会(春期大会)
会長 宮城 悦子
(横浜市立大学医学部 産婦人科学教室 主任教授)
この度、2026年6月12日(金)~14日(日)の3日間、パシフィコ横浜ノースにおきまして、第67回日本臨床細胞学会総会(春期大会)を開催することとなりました。学術集会長を拝命しました横浜市立大学産婦人科の宮城悦子と申します。
本学術集会は、国際都市横浜らしさを出したプログラムとなることを目指し、教育講演・要望講演・シンポジウム・ワークショップの準備を行っております。また、主要なプログラムは後日、オンデマンド配信を行う予定です。
本学術集会のテーマを「臨床細胞学の未来創生」といたしました。このテーマには、新たな細胞診断学の展開として、対策型検診としての子宮頸がん検診へのHPV検査単独法の導入、がん細胞の遺伝学的解析の進化、AI診断の社会実装が目の前に迫っていることなど、細胞診断学の進化をポジティブにとらえたコンセプトと、私の想いが凝縮されています。自身が専門とする子宮頸がん検診について、地元横浜市においては、液状化検体法による子宮頸部細胞診導入やデータベース構築などの条件をクリアし、2025年1月よりHPV検査単独法が導入されました。本学会では、その状況についても経過をご紹介できると思います。私たち本学会員は、これからの未来に向かって、これまで本学会が築いてきた細胞診の価値をさらに高めつつ、新規技術にも適応するための研鑽が求められており、本学会がその一助となれば幸いです。
また、未来を担うこどもたちに向けて、科学の重要な要素である“細胞”を知っていただくため、本学会の現在の一般市民向けの重要なイベントである「細胞アート展」をさらに進化させた「細胞アートクルーズin YOKOHAMA」を若手委員中心に開催予定としております。多くの会員の皆様方に横浜においでいただき、最新の細胞診断学の知識を得つつ、学術集会のみならず展示やイベント、横浜散策や食べ歩きもお楽しみいただける学術集会となれば幸いです。